理学療法士ランナーのラン&ワークブログ

40代子育て中おじさん理学療法士ランナーの練習日誌とサブ4を目指す初心者へのランニングに役立つリハビリの知識を中心とした日常の記録

リハビリ勉強ノート26 新型コロナを正しく恐れよう!感染症について5

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胡麻油さんによる写真ACからの写真

 

今回のリハビリ勉強ノートは感染症の基礎つづきです。

前回の記事はこちらから

ptakitaro.hatenablog.com

 本日は

感染経路について

接触感染

患者との直接接触あるいは患者の使用した物品との間接接触によって感染します。手洗いや消毒、物品の共有を避けるなど対策をします。

飛沫感染

咳、くしゃみ、会話時に発生する大飛沫粒子を吸入あるいは顔の粘膜に付着することで感染します。飛沫は通常1m以内に散布されるため、1mの空間分離を行う必要があります。2~3m以内に近づいたり、密閉された同じ部屋に入る必要があればサージカルマスクの着用が必要です。手洗い、手指消毒も必要です。インフルエンザや流行性耳下腺炎(おたふく)などがここに含まれます。

空気感染

飛沫が空気中で乾燥し飛沫核となり浮遊して、長距離でも感染性を維持している微生物を含んだ飛沫を吸い込むことで感染します。長い距離を浮遊するため離れた場所でも吸い込むことで感染します。はしか、水痘、結核が有名です。基本的には陰圧個室といった部屋の外に空気が流れ出ない特殊な空調管理をした部屋で隔離が必要です。換気は非常に重要です。N95マスクを使用する必要があります。

エアロゾル感染?

新型コロナウイルスではよくエアロゾル感染という飛沫と空気感染の間のような意味合いの言葉が使われるようになりました。

厳密にいうと飛沫と空気の違いは飛沫を直接浴びて感染するのか、飛沫核を吸い込むのかの違いで、小さく軽い病原体であれば空気感染しやすく、大きく重い病原体であれば接触感染の形式をとりやすいというだけです。

つまり結核も咳を直接浴びれば飛沫感染しないわけではありませんし、インフルエンザも乾燥した飛沫核は環境によって数m浮遊することも考えられるわけで空気感染しないわけではありません。

この辺の言葉の定義は研究者により異なりますので線引きが難しいところです。

新型コロナについては今のところ接触もしくは飛沫感染するとされています。

潜伏期間が短く症状が明らかなインフルエンザなどでは当然同じ環境にいれば移るかもかもしないとお互い考えて行動しますが、多くの患者が無症状もしくは軽症の新型コロナでは飛沫接触感染対策にどうしても緩みがでるため、あたかも空気感染しているかのようにクラスターが起こっているともいえます。

 

感染対策としてはしっかりとした接触飛沫感染対策を行うことが大切だと思います。

 

また、現在は熱中症が非常に多い時期でもあります。

たとえ新型コロナが空気感染するとしても(実際は違いますが!)屋外のような開かれた空間では、1m以内での濃厚接触(すれ違う程度であれば濃厚接触にはなりません。時間的空間的に菌量が多くないため)がなければ感染の可能性は極めて低いです。(もし屋外で空気感染するのであれば結核はもっと流行しています)

屋外で濃厚接触が想定されない環境であれば積極的にマスクを外すなどして熱中症にも備えましょう!

 

熱中症に関する記事はこちらから

ptakitaro.hatenablog.com

本日の参考文献

わかりやすい内科学

第4版 リハビリテーション リスク管理ハンドブック