リハビリ勉強ノート⑬ ランニングのバイオメカニクスとチェックポイントについて 専門用語を覚えよう
今回のリハビリ勉強ノートはランニングのバイオメカニクスとチェックポイントについて
バイオメカニクスとは生体力学的分析で人間の動きを物理を使って考えることです。
リハビリでは歩行分析をよく行いますが、このブログを読まれている方はきっとこちらのテーマの方が興味があるじゃないんでしょうか。
専門用語が多いですが、覚えるとちょっとプロっぽい感じで話ができますよ😁
というかまじめな話、仲間同士でフォームについて話合うとき共通言語として使えますし、本などを読んでも何を言っているの理解しやすいと思います。
まずランニングという一連の運動を分解して考えます。
足部が地面に接地している支持期(サポートフェーズ)と,足部が地面から離れている遊脚期(リカバリーフェーズ)の2相に分けられ.さらにそれぞれが3相に区分されます。
- サポートフェーズ
- フットストライク:足部が接地してからしっかりと固定されるまで
- ミッドサポート:足部が固定されてから踵部が地面から離れるまで
- テイクオフ:踵部が地面から離れてから足趾(足の指)が地面から離れるまで
- リカバリーフェーズ
- フォロースルー:足部が路面を離れてから下肢(付け根から指までの足全体)の後方への運動が止まるまで
- フォワードスイング:下肢が後方から前方に移動するまで
- フットディセント:下肢の前方移動が止まってから足底部が接地するまで
イメージだと下の図のようになります。
臨床スポーツ医学 Vol.31、 No.9(2014-9)ランニングのバイオメカニクスより
色が薄くて見えにくく申し訳ありません🙇♂️
トレーナーや理学療法士がそれぞれの場面で着目しているポイントはそれぞれ以下のような点です。
- フットストライク
接地部位(前足部、全足底、踵部)
接地時の足先の向き
頭部・体幹・足部の位置関係
接地様式(ブレーキング接地、はさみ様接地)
骨盤の前傾・後傾・側方傾斜の有無程度
- ミッドサポート
動的アライメント(knee-in toe-outなど)※アライメント:関節の位置関係
内側縦アーチ(土踏まず)の低下の程度
骨盤の運動
下肢関節の運動協調性
- テイクオフ
関節運動
下肢運動の協調性
足が離れるときの頭部・体幹・足部の位置関係
骨盤の運動
足が最後に離れる部位
- フォロースルー
方向がまっすぐ後方・内後方・外後方
体幹に対する足部の位置
関節運動
骨盤の運動
- フォワードスイング
関節運動
下肢関節の運動協調性
骨盤の運動
- フットディセント
関節運動
うーーん細かく言うときりがありませんが、
いいか悪いかではなく自分の走りのそれぞれの場面でどのような特徴があるのかをまずは把握することが大切です。
実際にはそれぞれの場面での関節の動きや位置関係を確認した上で、その時どこの筋がどの程度働いているかを考慮して、理学療法士であれば関節可動域の改善や筋力強化、感覚の学習、スキルの学習から障害予防、パフォーマンスアップを図っていきます。
なかなかトレーナーやコーチがついている市民ランナーの方は少ないと思います。
個人でやる場合はまず自分の走りをスマホでよいので真正面と真横から動画で撮って、いろいろな書籍に挙げられる理想とされるフォームと比べて、どの場面でどのように違うのかをまず比べてみると良いでしょう。
そうまずは己を知ることから!
僕も自分の走りを初めてみたときは
カッコ悪さに愕然としました😱
ちなみ初心者の方へのおススメ本は昨日もあげました
です。
ちょっとリハビリよりもランニングよりの記事になりすぎてしまった。
明日はもうちょっとちゃんとしたリハビリ勉強ノートにします。
それでは!
参考文献
理学療法10 vol.36 No.10 2019スポーツ理学療法:陸上競技選手の動きの評価と動きづくりのための指導の要点