リハビリ勉強ノート⑪ シンスプリントについて
本日のリハビリ勉強ノートはシンスプリントについて
まずは昨日の記事の復習から
シンスプリントとは
概要
実際にはこの中に脛骨疲労骨折や下腿コンパートメント症候群などの疾患群を含めて、最近はmedial tibial stress sydromeを略してMTSSとして表現されることが多いです。
原因
基本的にはオーバーユース(使い過ぎ)なのですが、
- 女性に多い(骨格由来) ストライドが狭くピッチが大きい、knee-in toe-outになりやすくヒラメ筋に負荷がかかりやすい
- BMI 当然体重が多い方が負荷が大きい
- 内側縦アーチの低下(要するに偏平足)
- 競技特性(陸上のコーナーワークやサッカーのシュート動作、ランニングでの足圧中心の移動による回内運動(オーバープロネーション)など)
- 下腿筋の柔軟性低下
治療
急性期はRICE処置です。そしてアスレティックリハビリテーションやインソールによるアライメント修正が中心です。
予防
一度なってしまうとどうしてもレストの期間が必要になってしまうので予防が大切です。痛みを我慢して運動を継続するとフォームを崩し、他の部位のケガにつながります。
- バランス訓練
静的支持機構(関節や靭帯、腱)に頼ったバランス保持を修正し、筋肉によるスタビリティ(姿勢保持の安定)向上を目指します。
膝を後方にロックしないようにして、側方から見て、外果中央(外くるぶし)ー膝関節裂隙(膝の側面中央)ー大転子(足の付け根の横の出っ張り)を、前方から見て、踵ー膝中央ー股関節(鼠径部中央あたり)をそれぞれ一直線に揃えて片足立ちでバランス保持をしてみましょう。スウェイバック(腰が前方に出て体が反る)になりやすい人はシンスプリントになりやすいでしょう。
できる人はそこから片足スクワットや体幹を保ったまま反対の足を大きく開閉するなど動作を加えてみて保持してみてください。
- 足内筋訓練
有名なものはタオルギャザーや足指ジャンケンなどですが、足部の筋を鍛えて足のアーチを作りオーバープロネーションになりにくくします。合わせて青竹ふみやゴルフボールを踏みなどをして足底腱膜のストレッチなどもするとよいでしょう。
- ヒラメ筋ストレッチ
要はアキレス腱伸ばしみたいのような感じですが、膝は曲がっていることが大事です。伸びていると腓腹筋のストレッチになってしまいます。ランジ動作から後ろの膝は地面について、前の膝を足の裏をつけたまま前方に最大角度まで曲げていくとかなりのストレッチになります。
- プロネーション対応のシューズ
ランニングシューズにはオーバープロネーション対応シューズがあります。変更を検討してみましょう。
- インソールをクッションの良いものに変更する
物理的な衝撃を減らします。
- 足底板療法
アーチの低い人にはアーチサポート、踵の過回内には内側ウェッジなどその人にあったものが必要で動的な足圧測定を行った方が良いので専門家に相談した方がよいでしょう。
- テーピング
こちらも専門的な知識が必要です。誰でもできそうな簡単なものとしてはキネシオテープによるヒラメ筋のサポート。ヒラメ筋を伸ばした状態でヒラメ筋に沿ってテーピングを貼ります。それだけでも十分なサポート効果はあります。
足に使うのは5cm幅ぐらいが良いです。筋のサポートとして使用する場合は値段が高いけど必ずキネシオにしてくださいね。テープかぶれは要注意です。最初は近くの薬局で短いものを買って、使用してみてよければネットで大量購入が良いでしょう。
- 減量
無理なダイエットは筋肉を減らしてしまうため逆効果になります。気を付けましょう。
文字ばかりになってしまい申し訳ないです😓
余裕があったら画像を作って追加していきますので、もし希望があればコメントもしくはフォームまで連絡をください。
おお🤗なんか今日はすごい理学療法士らしい記事になった。
皆さんケガなく楽しくトレーニングやリハビリをやっていきましょう❗❗
参考文献
シンスプリントの理学療法における臨床推論 理学療法33巻9号 2016年9月
下腿のスポーツ障害 Medical rehabilitation No.182 2015.4