リハビリ勉強ノート29 新型コロナを正しく恐れよう!感染症について8
今日は免疫の基礎について
前回までの記事はこちらから
免疫とは
病原体に対して防御する反応をいいます。
(実際には防御反応を起こさずに許容する反応も免疫にはありますがここでは便宜上とりあげません。)
免疫には自然免疫と適応免疫があります。
- 自然免疫:病原体の侵入後、直ちに発動する自然防衛機構で、侵入した病原体に対して相手かまわず攻撃します。
- 適応免疫:病原体(抗原)に特異的に働く防衛機構で抗原を特定して攻撃します。
抗体検査で過去に感染したことがあるのかどうか分かるのは適応免疫が働いた結果抗体を持つので、それが検査で陽性になるためです。
免疫システムには、血液中やリンパ液中の免疫細胞による全身免疫とは別に局所にも特殊な免疫系が発達しています。
- 腸管免疫:粘液により殺菌やウイルスの不活性化、細菌の無力化、体外への排出などの働きがあります。
- 気道免疫:腸管免疫同様免疫反応を起こします。
感染症と免疫
感染症は病原体が侵入した場合の免疫反応の結果の症状です。
最初に自然免疫が働き、感染が成立した部位では炎症反応(発赤、腫脹、熱感、疼痛、機能障害)が発生します。
急性感染の場合細菌や細胞の死骸が集積して膿となることがあります。
感染部位での排除が失敗した場合、病原体はリンパ節に達してここでも免疫反応が生じます。
その際炎症反応でリンパが腫れることがあります。
ここを突破されると血流にのり菌血症という全身感染の状態になります。
ここで排除に失敗すると敗血症とよばれる、重篤な状態となります。
この状態から血圧が低下してくることを敗血症性ショックといいます。
通常、自然免疫が機能している間に、適応免疫が成立します。
これにより効果的な排除が可能となります。
局所の免疫が機能していれば感染は成立しません。
よってこれらをしっかりと機能させる必要があります。
そのためにいろいろな生活習慣が大切になってきます。
今回は基礎ということでここまでで。
次回は日常生活でできることについて取り上げていきたいと思います。
ランオフの9/7(月)あたりを予定。
本日の参考文献
でした。